10月 27, 2026

Anthropic、IPOを正式申請 ― ティッカーは「ANT」、2026年上期の売上は163億ドル

AnthropicがIPO(新規株式公開)を正式に申請しました。米TechCrunchによると、申請は日本時間では10月26日(米国時間の月曜日)付で、これまで数週間にわたり流出が続いていたS-1(登録届出書)がついに正式な形で提出された格好です。上場時のティッカーは「ANT」とされています。なお、上場する取引所や、調達額・公募価格、企業価値は、同記事の時点では明らかになっていません。

注目されるのは財務の中身です。申請書類によると、2026年上期の売上高は163億ドルで、前年同期の12億ドルから大きく伸びました。営業損失は6億9,300万ドルで、前年同期の21億ドルから縮小しています。一方、純損失は807億ドルと報じられており、TechCrunchは転換社債に関連する非現金の会計上の調整が主因だとしています。同社は書類の中で、将来にわたって黒字化を達成・維持できない可能性があるとも述べています。

顧客面では、9月末時点で年間10万ドル以上を支出する企業顧客が1万1,900社超、100万ドル以上が1,900社、1,000万ドル以上が約250社とされています。企業向けでの定着が成長を支えていることがうかがえます。

ガバナンスも特徴的です。共同創業者7人(ダリオ・アモデイ、ダニエラ・アモデイ、トム・ブラウン、ジャック・クラーク、ジャレッド・カプラン、サム・マッキャンドリッシュ、クリストファー・オラー)が「Founder LLC」を構成し、議決権の50.1%を握ります。議決権は経済的な持ち分に比例しない設計で、書類ではAIの安全性を重視するという同社の使命を守るための仕組みと説明されています。2023年に設立された「長期的利益信託(Long-Term Benefit Trust)」も、取締役の過半を指名する権限を持ちます。

Anthropicは先日、株式の一部を公益ファンドに拠出する方針も示していました(関連記事: Anthropic、株式の5%を「公益ファンド」に拠出へ)。上場後も公益性と安全性をどう両立させるのかが、今後の大きな焦点になりそうです。申請書類はAIが「壊滅的または存亡に関わるリスク」をもたらしうるとも記しており、生成AI企業として異例のリスク開示となっています。

出典: TechCrunch「Anthropic officially files for its public debut」

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