
AIで似た記事を比較する方法|検索意図の重複や統合候補を確認
シリーズ:AIと一緒に見直すコンテンツ
似たテーマの記事が増えると、「検索意図が重なっているのでは?」「どちらかに統合したほうがよい?」と迷うことがあります。AIに記事やSearch Consoleのデータを比較させると、重複している点や、それぞれの記事に残す価値を整理できます。
ただし、同じ検索語句で複数のページが表示されるだけで、すぐに統合すべきとは限りません。検索する人の目的や、各ページが提供している情報まで確認して判断することが大切です。
この記事では、比較する記事の選び方、AIに渡す情報、判断に使える指示文を紹介します。Search ConsoleのCSV準備から始める場合は、Search ConsoleのデータをAIに分析させる方法|CSVの準備と指示文を詳しく解説もご覧ください。
似たテーマの記事と、検索意図が重なる記事は別
記事のテーマが似ていても、読者が求めている答えが違えば、別々に掲載する意味があります。
たとえば「住宅ローンの金利とは」と「住宅ローンの固定金利と変動金利の選び方」は、どちらも金利を扱います。しかし、前者は用語の意味を知りたい人、後者は自分に合う金利タイプを比較したい人が主な読者です。テーマだけを見て統合すると、どちらかの読者に必要な説明が薄くなる可能性があります。
比較するときは、次の点を見ます。
- 読者が記事を読む前に知りたいこと
- 記事を読んだ後にできるようになること
- 想定している読者や状況
- 扱っている検索語句の傾向
- 片方の記事だけにある情報や経験
AIには「似ているか」だけでなく、「読者の目的が同じか」「一方にまとめると失われる情報は何か」まで整理させましょう。
1. 比較する記事を選ぶ
最初に、比較対象を2〜5記事程度に絞ります。記事数を増やしすぎると、AIが内容を混同したり、確認しにくい一覧を作ったりすることがあります。
候補を見つける方法の一つは、Search Consoleの検索結果パフォーマンスで、同じ検索語句に複数のURLが表示されていないか確認することです。
- Search Consoleで「検索結果」のパフォーマンスレポートを開く
- 「検索語句」タブから、確認したい語句を選ぶ
- 語句をクリックしてレポートを絞り込む
- 「ページ」タブで、その語句に対して表示されたURLを確認する
反対に、特定のページを絞り込んでから「検索語句」タブを見ると、そのページに関連する検索語句を確認できます。
Googleは、検索語句を選択してレポートを絞り込み、「ページ」タブで表示されたURLを見る手順を案内しています。詳しくはSearch Console ヘルプ:パフォーマンスレポートの活用方法をご覧ください。
2. Search Consoleの数値を用意する
候補ページについて、次のデータを整理します。
- URL
- クリック数
- 表示回数
- CTR
- 平均掲載順位
- 対象期間
- 主な検索語句
比較期間を設定する場合は、対象ページの公開時期や季節性を考慮し、なるべく条件をそろえます。たとえば、直近3か月だけでなく、前年の同じ期間も確認すると、季節による変化とページの変化を区別しやすくなります。
Search Consoleの検索語句データは、すべての検索語句が表示されるわけではありません。データがないことを「その語句からの表示が一度もない」と決めつけず、CSVの範囲内で分かることとして扱います。
3. 記事本文の情報もAIに渡す
Search Consoleの数値だけでは、記事が読者に何を提供しているか分かりません。URLだけでAIに記事を比較させると、AIが実際の本文を確認できない場合や、古い情報を前提にする場合があります。
比較するページごとに、次の情報を用意します。
- 記事タイトルとURL
- 見出しの一覧
- 冒頭文や要約
- 記事の主な結論
- 他の記事にはない事例、経験、データ
- Search Consoleの検索語句と指標
全文を渡す必要はありません。記事の目的や独自の情報が分かる範囲を整理し、AIが比較の根拠にできる形にします。記事本文を外部のAIサービスに入力する場合は、利用条件や公開前情報の扱いも確認してください。
4. AIに比較を依頼する指示文
以下の指示文を、記事のテーマやデータに合わせて調整します。
あなたは、複数の記事の役割と検索意図を比較するコンテンツ編集アシスタントです。
以下の記事情報とSearch Consoleデータを比較してください。検索語句が重なることだけを理由に、記事を統合すべきだと判断しないでください。
各記事について、次の項目を整理してください。
- 想定する読者
- 読者が知りたいこと、解決したいこと
- 記事の主な結論と役割
- Search Consoleの検索語句・クリック数・表示回数・CTR・平均掲載順位から確認できる事実
- 他の記事と重なる内容
- その記事にしかない情報や、残す価値のある部分
次に、記事同士の検索意図が「ほぼ同じ」「一部重なる」「異なる」のどれに近いかを、理由とともに示してください。データから分かる事実と、本文や数値から考えられる仮説は分けてください。
最後に、各記事について「別々に維持」「役割を明確にしてリライト」「一方に統合する候補」「追加確認が必要」のいずれかを提案してください。統合を提案する場合は、統合先にする記事、残す情報、移転先候補のURL、公開後に人が確認する項目も示してください。情報が足りない場合は、無理に結論を出さず、追加で必要な情報を挙げてください。
AIの回答には、根拠としてSearch Consoleの数値や記事本文の該当箇所も示させます。根拠を確認できない提案は、判断材料として扱わないようにしましょう。
5. 統合を決める前に人が確認する
AIの比較結果を受け取ったら、次の点を確認します。
検索意図は本当に同じか
語句が似ているだけでなく、検索した人が求めている答えも同じかを確認します。検索結果で上位に出ているページの種類や内容を見ると、検索意図を考える手がかりになります。
どちらかの記事だけにある価値を見落としていないか
体験談、独自調査、実際の手順、専門家の解説など、一方にしかない情報があれば、統合後の記事にも残せるかを確認します。削除するページの文章を単に貼り付けるのではなく、統合先の流れに合わせて再構成します。
表示URLが入れ替わっただけではないか
同じ検索語句で表示されるURLが期間によって変わっても、それだけで検索上の問題が起きているとは判断できません。どのページが表示されているか、クリックや表示回数の推移、ページごとの検索意図をあわせて確認します。
統合先で読者の疑問に答えられるか
移転先の記事が、両方の記事の主な疑問に答えられる構成か確認します。情報を詰め込んだ結果、記事の目的が曖昧になっていないかも見直しましょう。
6. 統合する場合は、URLと内部リンクも整理する
統合を決めた場合は、公開後に次の対応を行います。
- 統合先の記事を、読者が知りたい順に再構成する
- 残す情報や独自の説明を統合先に反映する
- 旧URLから内容の近い統合先へ301リダイレクトを設定する
- サイト内にある旧URLへのリンクを更新する
- サイトマップなどのURL情報を確認する
- 統合後のSearch Consoleデータや問い合わせなどを確認する
リダイレクト先は、古い記事と内容が近く、訪問者が求めていた情報を得られるページにします。無関係な記事やトップページへ一律に転送しないようにしてください。削除やリダイレクトの詳しい確認方法は、AIではなくSearch Consoleを使ったコンテンツ整理の記事も参考になります。
よくある質問
同じ検索語句で複数の記事が表示されたら、統合すべきですか?
必ずしもそうではありません。検索語句が同じでも、記事ごとに読者の目的や役割が異なる場合があります。URLだけでなく、検索意図、本文の内容、各記事の成果を確認して判断します。
AIに記事のURLを渡せば、本文まで比較できますか?
AIツールや設定によって異なり、URLだけでは本文を確認できない場合があります。確実に比較したいときは、タイトル、見出し、要約、独自情報などを併せて渡し、AIが何を根拠にしたか確認してください。
AIの分析で「統合候補」と出たら、すぐに片方を削除してよいですか?
いいえ。検索流入、記事の役割、問い合わせなどへの貢献、被リンク、内部リンクを確認してから決めます。統合する場合も、旧記事にしかない役立つ情報を移転先に残し、URLの処理を行います。
まとめ
AIは、複数の記事の検索意図や内容、Search Consoleの数値を並べて、重なりや違いを見つける補助に使えます。ただし、検索語句が似ていることだけで統合を決めると、読者に必要な情報まで失うことがあります。
記事の目的、検索意図、独自の情報、成果を確かめたうえで、別々に維持するのか、役割を変えるのか、統合するのかを決めましょう。AIの提案は判断の出発点として使い、最終判断は人が行います。
