October 8, 2025

🧠 生成AIとニュースの2025年:人々が考える「AIの役割」と「報道の未来」

以下は、オックスフォード大学ロイター・ジャーナリズム研究所(RISJ)発行の報告書
Generative AI and news report 2025をもとにした
📊 日本語まとめ&分析記事です。

🧠 生成AIとニュースの2025年:人々が考える「AIの役割」と「報道の未来」

2025年、生成AI(Generative AI)は私たちの日常、そして報道のあり方を大きく変え始めている。
オックスフォード大学ロイター・ジャーナリズム研究所が、**6か国(日本・米国・英国・フランス・デンマーク・アルゼンチン)**を対象に行った最新調査によると、AIの利用と認識は過去1年で急速に拡大しており、社会全体の意識に明確な変化が生まれている。


📈 1. 生成AIの利用率が「インターネット黎明期の3倍」のスピードで拡大

2024年には40%だった「生成AIを使ったことがある人」の割合が、
2025年には**61%へ急増。週単位の利用も18%→34%**とほぼ倍増した。

最も人気のあるAIは依然としてChatGPTで、週1回以上使う人が22%
年齢層別では、18〜24歳の若年層の59%が週1回以上利用する一方、55歳以上では20%にとどまる。

さらに、利用目的にも変化が起きている。

  • **情報検索(24%)**が最も多く、
  • **メディア制作(21%)**を初めて上回った。
  • 一方で「ニュースを得るためのAI利用」は倍増したものの、まだ**6%**にとどまる。

📊「生成AI利用率の伸びは、1990年代のインターネット普及の約3倍の速さ」(報告書より)


🔍 2. 「AI検索回答」が新常識に ― だが半数は“信頼しすぎない”

GoogleやBingなどが導入した**AI生成検索回答(AI Overviews)は、
すでに
週1回以上見たことがある人が54%**に達した。

ただしクリック行動は分かれており:

  • 33%が「リンクをよくクリックする」
  • 37%が「時々クリックする」
  • 28%が「ほとんどクリックしない」

信頼度は**50%が「信頼している」**と回答したが、
健康・政治のような重要分野では「他の情報源で確認する」と答えた人が多数を占めた。

💬「AIの答えは速くて便利だが、最終判断には人間の確認が必要」
— 調査回答者コメントより


🌐 3. AIは社会の“どこにでもある存在”に ― しかし評価は分かれる

調査によると、人々の**41%が「AIは社会のあらゆる分野で常に使われている」**と感じている。
特に利用が多いとされる分野は:

  • 検索エンジン(68%)
  • ソーシャルメディア(67%)
  • ニュースメディア(51%)

一方で、「AIが社会を良くする」と考える人(楽観派)は平均29%、
「悪化させる」と考える悲観派は22%。

ただし、領域によって評価は異なる:

  • 医療・科学・検索では楽観的。
  • 政治・政府・報道では悲観的。

特に米国では「AIが社会を悪化させる」と答えた割合が前年より7ポイント増加した。

👥 女性は男性よりもAIに懐疑的で、「社会を悪化させる」と考える傾向が強い。


🗞️ 4. 「AIが作るニュース」への抵抗感 ― 9割近くが“人間主導”を支持

ニュース制作におけるAI利用に関しては、依然として**“強い抵抗感”**が残る。

ニュース制作の形態「快適に感じる」割合
完全にAIのみで制作12%
人間が監督するAI制作21%
人間が中心+AI補助43%
完全に人間制作62%(+4pt)

つまり、人間主導ニュースへの信頼は圧倒的に高い
特に英国とデンマークではAIニュースへの抵抗が強く、
日本とアルゼンチンでは比較的寛容な姿勢が見られた。


✍️ 5. 「AIは裏方ならOK、表に出るのはNG」

AIの活用分野別に見ると、

  • 文法チェック(55%)
  • 翻訳(53%)
    といったバックエンド作業には肯定的。
    一方で、
  • AIがニュースをリライト(30%)
  • AIプレゼンター登場(19%)
    といった“表舞台での利用”には拒否反応が強い。

また、AIがニュースを「安く・早く」作れる点は好意的に受け止められているが、
その一方で「透明性(−8)」と「信頼性(−19)」が下がると考える人が多い。

📉 「AIはコストを下げるが、ニュースの信頼を損なう」
― 調査チームの総括


🧩 6. 「AI監修は本当にあるのか?」という不信感

AIが生成した記事を人間がチェックしていると「常に/よく」思う人はわずか33%
国別では:

  • 日本 42%
  • アルゼンチン 44%
  • 英国 25%

ニュースへの信頼が高い人ほど「AI監修が行われている」と信じており、
信頼が低い層ではその逆。

つまり、AI運用の透明性=ニュースへの信頼を左右する大きな要因となっている。


📱 7. 一般読者は「AIニュース機能」をほとんど見ていない

AIがニュースサイト上で直接使われる機能(要約、チャット、音声変換など)は、
まだ一般的ではない。

  • AI要約を「見たことがある」人:19%
  • AIチャット機能:16%
  • AIラベル(AI使用表示)を「毎日見る」人:19%

日本とアルゼンチンでは表示が進んでいる(約3割)が、
英国ではわずか6%。
全体的に、AIニュース機能の“見える化”が遅れているのが現状だ。


🔎 8. 結論:AIニュース時代の「信頼」をどう再構築するか

生成AIはすでに社会の基盤技術となったが、
ニュース分野では“信頼と透明性の課題”が最大の焦点となっている。

ロイター研究所は次のように結論づけている。

「AIの普及速度は驚異的だが、人々の信頼はまだ追いついていない。
ニュース業界がAIをどう使い、どう説明するかが、今後の信頼を決定づける。」

AIを単なる“効率化ツール”として使うのではなく、
人間の監督・倫理・説明責任を明確に組み込むことが、
次世代のニュースに求められる。


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