Meta(旧Facebook)がAI分野の人材獲得競争をさらに激化させています。2025年7月、ChatGPT共同開発者でありOpenAI元リードサイエンティストのShengjia Zhao氏を、「Meta Superintelligence Labs」のチーフサイエンティストとして招聘したことが明らかになりました。
この動きは、OpenAIやAnthropic、Googleなどを巻き込む“AI新時代の人材引き抜きバトル”の新たな局面だと大きな話題を呼んでいます。
MetaがChatGPT共同開発者を電撃採用──激化するAI人材争奪戦のいま
- Metaの新AI部門と破格の投資
- Metaは「Superintelligence Labs」というAI基盤研究の新部門を設立。Zhao氏はここで創業者ザッカーバーグ氏、新任AI最高責任者アレクサンドル・ワン氏(Scale AI創業者)と直接連携。
- MetaはScale AIへの約150億ドルの大型投資で注目されており、人材確保と計算資源確保が急加速中。
- Zhao氏の経歴と役割
- ChatGPT-4の開発やOpenAIでのシンセティックデータ(合成データ)構築を主導したトップ研究者。
- OpenAI Zürichチームの主要メンバー(Lucas Beyer氏ら)もMetaに移籍し、Superintelligence LabsのメンバーはOpenAI/Anthropic/DeepMindらトップAI企業出身者で構成される陣容に。
- AI「天才」人材の奪い合い
- Databricksの幹部は「AIフロンティアを作れる人は世界1000人未満」と主張し、巨大企業が“レブロン・ジェームズ級”の超人材を求めて巨額オファーを連発。
- Metaのザッカーバーグ氏は本人自ら研究者にメールや自宅招待も実施、OpenAIのサム・アルトマンCEOも個別に電話で引き留めを行っている。
- 高額報酬の“札束バトル”に対し、スタートアップではハッカソンやGPU(H100など)提供で対抗する動きも。
- 他社CEO・業界の反応
- Google DeepMindのデミス・ハサビスCEOは「Metaは現在フロンティアにいない。だからこそ合理的な大量採用を行っている」と分析。
- OpenAIのアルトマンCEOは「巨額報酬目当ては文化を壊す」「仕事やミッションに集中しないリスク」と批判的。
まとめと今後の展望
- どこまで続く?AI人材戦争
- 2025年現在、AIモデル開発の“超一流人材”は世界で数百〜千人規模とされ、その獲得は時価総額数兆円の企業の命運を分けるほど重要。
- 巨大報酬だけが武器ではなく、GPU等の計算資源・研究自由度・経営トップ直下の環境など、様々なインセンティブ合戦が繰り広げられている。
- 今後はMetaだけでなく、引き抜かれたAI人材の逆リクルート(「Metaの人材を今度は他社が引き抜く」)も激化が予想される。
- AI先端競争の象徴
- どの企業が“フロンティアAI”を制するか=どの企業が知の主導権と巨大な経済的利益を握るかの鍵を、人材と資源の争奪が握っている。
本記事は、Business Insider(Katherine Li記者)の記事「Meta just hired the co-creator of ChatGPT in an escalating AI talent war with OpenAI」をもとにまとめた内容です。
参考:
- Business Insider, Katherine Li, “Meta just hired the co-creator of ChatGPT in an escalating AI talent war with OpenAI” (2025年7月26日)
